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一年の計とやらが元旦にあろうとなかろうと、心臓がとまらないかぎり年は明けるのです。無慈悲に。無造作に。無遠慮に。
すでに新年になり3週間が過ぎた今さら総括するのも鬼が泣き出すような話なのですが、それでも振り返っておかないと悪い流れを引きずりそうなので、いちおうまとめておきましょう。

 

2019年という年は、記憶にあるかぎり僕の人生で最も空虚な年でした。不幸とはいわないし、退屈ともいわないし、悲惨ともいわないけれど、とにかく空虚。
年間を通じて成し遂げたことがなにもないのです。象徴的なできごともなにもないのです。収入は成人して以来最も少なかったし、なにより体調の不安定さといったら自虐にもならないレベル。

それは僕のメインサイトを眺めるだけでも一目瞭然です。
一昨年の年末に満を持してフルリニューアルオープンして、さあ10代20代のころのように雑文を書き殴りまくる日々を取り戻すぞーなんて威勢よく拳を振り上げたのに、結局ほんの数回書いただけで開店休業状態なのですから笑止千万ですよ。

やはり体調が悪いとろくに仕事もできないし、仕事ができないとろくにお金も稼げないし、お金がないとろくに文化的体験もできないしで、書き記しておくことなんて全然思い浮かばないわけです。「なにもないんだ」ということを書くにしたって出家したわけでもないから限度がある。

そしてブログというのは習慣なので、書かないことが当たり前になってしまったが最後もう指は動かないし、そんな自分自身にも厭気が差すし、僕がもう少し若かったなら自己嫌悪をこじらせて蕎麦打ちにでも目覚めていたころかもしれません。
幸か不幸か、自分を嫌うほどの暇はなかったのでカレーを作りまくる程度で済んだんですけれども。

 

とはいえ、そんな空虚な日々のなかでも楽しいことは少なからずあるもので。
引きこもりゆえにというべきか、昨年は映像コンテンツと活字コンテンツを直近5年間でもかなり積極的に摂取した年だったように思います。だったらそれをブログに書き留めておけよ、という指摘は甘んじずに受け流すとして、いやまあ、今年こそはそういうのをここに書いていけたらなーとか思っているのさ。

 

 

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12月生まれの僕にとって、冬の声はどんな大音量のアラームよりも僕には効果的なようです。
木枯らし1号が吹こうと吹くまいと冬は冬。首筋をかすめる風の温度は、令和も平成もさして変わりありません。

思えば、深い霧のなかでアイマスクをしたままぐるぐるバットに興じているかのような、1年間でした。細かく説明しだすと収拾がつかなくなりそうなので詳細はまた別の機会に譲りますが、意を決してフルリニューアルしたはずのサイトもろくに更新せず、創作らしい創作もほとんど進まず、オープンにできない種類の原稿ばかりが捗る始末。

生産性に乏しく、意欲にも乏しく、収入も乏しく、借金と体調不良の頻度だけが増えていくという酷い有様でした。成人して以来最も非建設的な1年だったといっても過言ではないでしょう。

いやはや、このままではいけません。

 

というわけで、環境を変えてみることにしました。

勝手知ったる、と言うには随分とシステムもUIも様変わりしていますが、久しぶりにはてなに舞い戻ってきたわけです。
音楽レビュー専門のブログは一昨年あたりまで継続していたものの、いわゆる日記然としたブログをこちらで書くのは何年ぶりになるでしょうか。

僕が最初にはてなダイアリーを使いはじめたのは、2003年初秋ごろのことです。当時はまだ「ブログ」という言葉すらろくに世間に浸透しておらず、かくいう僕自身も手探りのまま個人テキストサイトから移行してきたわけですが、結局最も長くお世話になっていたウェブサービスだったように思います。

ほぼ毎日とりとめもない雑文を書き連ねていた時期のことを思い出せば、多少はなにか変わるかもしれない。
というシャボン玉ほどの淡い期待と希望と煩悩を込めて、しばらくはこちらで雑記を書き殴っていく所存です。

例によっていつまで続くかはわかりませんが、とりあえず気分だけでもリスタートということで。ね。